1月10日(水)

今年は大変な幕開けを迎えた。もちろん石川県能登地方を襲った大地震のことである。隣接する富山県も観測史上最大の地震を経験することになった。しかし富山高校では多少、物が倒れたりすることはあったものの予定通り学校の授業を行うことができた。放送室もCDのケースにヒビが入った程度で済んだ(モニターが倒れてヒビでも入ろうものなら放送部に大打撃であった)。私たちは普段当たり前のように学校があり、友達と会えると思っている。しかしこの日常はかけがえのないものであるということをこの時、私は思った。人にとって本当に大切なものは目の前から消えそうになったり、消えてしまったりして初めてその価値に気が付くことがあるというのはこういうことではないのだろうか。冬休み明け、教室に入り、いつもよりほんの少し明るい声で僕は言った。「久しぶり、会えて良かった」と。


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