第50回体育大会  写真協力 : 松本司朗先生
 ほんとにほんとに梅雨明けがなくて、9月に入ってもぐずぐずした天気が続き、きのうだってお昼ににわか雨が降り出してオイオイ、 というほどの9月8日が見事に満天の青空に恵まれてウソのように太陽が照りつけたのは、すべて日頃のおこないがよいためなのですから大したものです。
 記念すべき第50回体育大会のスローガンは「大空に放て我らの想い 大地に残せ新たな軌跡」。 3団編成となり富校体育大会は新たな一歩を踏み出しました。
 また、デジカメの写真をご提供いただいた松本司朗先生には大変感謝いたします。本当にありがとうございました。

富高体操のヤマ場 本番までの道のり
 侃々諤々に紆余曲折を経て決まった3団編成の今大会、団役員や生徒会はもちろん、先生方も例年以上に大いそがしであった。 本番に掛ける意気込みも充分で、特に今年新たに加わった部活動対抗百足競争には、前日自主トレに励むチームが多くみられた。
 当日一番乗りはやはり応援リーダーであろうか、朝4時集合の団がまだ空の暗いうちから集まりだしていた。 続いて到着するのはデコレーション取り付け作業を行う3年男子たちである。主に5時半集合。 その他にも放送部やライン引きなどが朝早くから来ていたが、ほかにもいろいろな仕事でとにかくこの日の富校は朝からとてもにぎやかだった。 主だった先生方はひょっとしたらもっと早かったのかも知れない。

渾身全力一気呵成 火花飛び散る各競技
 執行部主催の借り物レースでは前回から導入された「先生借り(狩り?)」がさらに増え、「いちばん美人な先生」や「ダンディな先生」が続々とゴールへ連れ去られていった。
 また応援合戦とともに毎年注目を集めるのが「がんばれ団長さん」のコスチューム。 今年は目玉おやじ(青龍団団長)、忍たま乱太郎(赤鳳団団長)、デビルマン(黄鷹団団長)と、アニメ界の名選手がつどった。
 午前中のトリを飾る部活動対抗百足競争では各チームがユニフォーム姿で出場。女子の部は実に華やかなものであった。 また、炎天下での剣道部の心意気には敬服に値するものがある。吹奏楽部は競技のあいだじゅう応援組が即興演奏を繰り返していた。

赤鳳のエール 応援合戦
 今年の応援はひと味違う。 実行委員会から注文があり、「幕の使用禁止」「応援歌の設定」「一般団員の活躍」などを柱とした新たな応援のかたちが打ち出されたのだ。
 同時に採点法も各団の「絶対評価」から「相対評価」へと変更され、実力伯仲のなかでも必ず項目ごとに順位が付けられることになった。 これによって応援にもこれまでにない大きな点数差が付けられることになる。
 赤鳳は「石油王」をテーマにした団員総ダンス、青龍は正統派の応援にパネルで絵を描くマスゲームを組み合わせた。 しかしこの新機軸のなかでもっとも高い評価を受け、応援優勝に輝いたのは黄鷹の「インディアンとフロンティア」だった。 戦いと和解を中心に団員を大きく動かしたのが評価され、8分の応援時間を1分以上もオーバーしながら「相対評価」による大きな点差に助けられて他を押さえた。

黄鷹の応援リーダーたち(筆者含む) 大地に刻まれた軌跡
 3団になったことで三つ巴の大乱戦が実現した騎馬戦団体は壮観。 しかし黄鷹の勝利の裏には赤鳳青龍それぞれとの密約があり、権謀術数渦巻くドロドロした戦であった。
 競技全体を通して強かったのは赤鳳。678点と、2位黄鷹の602点、3位青龍の513点に大差を付けて競技の部の優勝を手にした。 赤鳳はこれに加えて、円の美しさを生かして二匹の鳳凰を鮮やかに描いたデコレーションの部でも優勝している。
 体育大会で完全燃焼した富校生。1・2年生はこれに引き続いて文活に取りかかり、3年生はどっと受験勉強になだれ込むことになる。 ただし、打ち上げやったあと。
 それにしても、大会翌日に授業があるのはつらい。中部高校がうらやましい。

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