第32回文化活動発表会
 9月24、25日の2日間にわたって、富校文化のほとばしる大行事、文化活動発表会が開催されました。 今年のスローガンは「みんなで拓こう、自分で拓こう、21世紀への道」。 前日の台風はウソ・・・をつくことなく当日はぐずついた天気でしたが、富校生は文活をしっかりと満喫していました。

修羅場をむかえる前日の1・2階 文活に向けて
 準備期間中、巨大道具を廊下に林立させて通行人のゆくてを阻んでいたクラスもあった去年の文活。 それにくらべて今年は大道具が見あたらず心配であったが、ドコに隠れていたのか前々日準備になって突如その姿を現してくれた。 ある先生が廊下に横たわる女子高生を見て「何こんなところで寝ころがっとんが」と注意してみれば相手は等身大人形であったという。
 台風7号の直撃で22日の準備は4時前に中断されてしまい、翌秋分の日の登校許可が出るなどの騒ぎもあった。 しかしそのおかげで展示作業には余裕ができたようで、当日の早朝作業は見られなかった模様。朝(深夜?)一番乗りがいないのはちょっとさびしい。

立体的な展示が目立った クラス研究発表
 「ガンピよりも見た目で勝負」を謳った1年生のあるクラスが象徴するように、今年の研究発表は立体的な展示が目立ったように思う。
 それでは各クラスの知恵と団結の結晶を紹介していこう。まずは1年生。1組テーマ「教育」はGTO一色? 2組「生と死を見つめて・・・」は死刑や安楽死などを扱い実に社会派。3組「都会と田舎」はどうやら東京取材を敢行したようだ。 4組「色のいろいろ」の虹の実物展示や気の狂いそうな赤の部屋。5組「文活」は富校の文活を一刀両断、また富岳三十六景の一枚をその場で描いていた。 6組「アメリカ」の宇宙ステーションαの巨大宙づり模型。理数科「薬」では手の込んだ自作解説VTRが流れていた。
 続いて2年生。1組「世紀末」はノストラダムスやX-FILEなどマニアックな内容。 2組「コンビニ」は正に教室がコンビニ、ウルトラリアルな食品が並んだ。3組「大予言」の占い部屋は女の子の人気を集めていた。 4組「タイタニック〜沈みゆく船のなかで〜」での映画上映は人だかりをつくり、泣く人まで出現。5組「祭り」では本気でよくできたイライラ棒が展示され、成功者は2名とか。 6組「人間の心理」で流れていたBGMと語りでほっとリラックス。理数科「神の領域〜遺伝〜」はクローンや品種改良などを取り上げ、やる気あふれる解説員多数登場。

盛り上がる二体会場 わきあがる校舎
 文化部の発表も見ていこう。注目を集めたのは記念館の和室で茶会を催す茶道部。部員は一日浴衣姿であり、校舎には色とりどりの女の子が歩いていた。 西中庭で演奏するはずの吹奏楽部は雨のために二体での発表。しかし部員は校舎を駆け回って客を呼び集めて気合いが伝わってきた。 毎年3年生に壮絶な支持を得ている放送部の体育大会ビデオ上映。熱い一時間は拍手喝采の大騒ぎであった。
 個人研究発表では期待のバンドが登場。二体は人で埋まった。チャリティバザーでの目玉はフジ系列のドラマポスター。 売店喫茶は始めから終わりまでぶっ通しで満員。もののけ姫の映写会には3度目やビデオ合わせて15度目という人も。
 ところで、富校の文活にも入場門があればなあと、校門の立て看板を見て思う。

観劇は真夏の夜の夢 県民会館での2日目
 打ち上げでくたばっている部も少々あったようだが、2日目はミュージカル鑑賞である。 シェイクスピア原作とはいうものの、とてもコミカルに仕立てられていてホールから笑いが絶えることはなかった。 実は同じ日に南高校も観劇するというよくできた仕組みになっており、見る態度など比べられそうなものである。 しかし本当に比べられるのは富校生がひっそりと静まり返ってしまったキスシーンの反応ではなかろうか(笑)? 心配である。
 幕が閉じれば文活の閉会式。県民会館大ホールでのクラス研究成績発表は大いに盛り上がった。 最優秀賞に輝いたのは2年理数科「神の領域〜遺伝〜」。やはり理数科は強い。団結力のなせる技だろう。 優秀賞は1年理数科「薬」と2年5組「祭り」。 努力賞は1年2組「生と死を見つめて・・・」と2年4組「タイタニック〜沈みゆく船の中で〜」。 賞状を手にしたクラスの代表が振り返ると仲間が陣取る客席から拍手がわき起こり、ステージから下りて暖かく迎えられていた。
 一体改修に雨嵐と今年は大変な文活であった。しかし、それをものともしない富校生の熱意によって見事成功させることができたとさ。 めでたしめでたし。

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