119期新入生アンケート 2004年3月22日に行われた119期新入生説明会にて配布・回収。 各界から絶賛をいただいているアンケート企画も、今年で4度目を迎える。 今後もずーっと続ける企画であるため、まだまだアンケート内容にも試行錯誤が続けられているが、毎年の新入生をはじめとした協力者のみなさまにはただただ感謝である。 今年の新入生の素顔に、そして現代の15歳の真相に迫る。じっくりと腰を据えて読んでいただきたい。 ご感想はこちらまで |
[過去のアンケート] 118期 新入生アンケート (2003年) 117期 新入生アンケート (2002年) 116期 新入生アンケート (2001年) |
119期 新入生説明会の日記記事 今年は富校の杜制作委員と読者有志のいずれも参加者が多く、計12名でアンケート作戦を実行。アンケート用紙を持ってくるはずの幸之介が遅刻という衝撃のハプニングと、回収時の雨天に見舞われるも、193枚という例年並みの回収率を確保した。 |
[アンケート前文]
新入生全体に対する回答率 68.9% / 配布枚数に対する回収率 計測不能 ※1.回答例に記す文言は、基本的に原文のままである。 ※2.集計や比率の数値は読者にやさしく適宜調整している。 |
▼あなたは男性ですか?女性ですか? | |||||||
最初のほうはできるだけカンタンな質問を用意しておくと、アンケートに答えやすくなり、全体の回答率が高くなるものだ。 119期生の実数は普通科の男女比102:138、理数科19:21で、合計121:159であり、前年に続いて女性比率が高くなった。 今回のアンケートの回答率は男性で新入生全体の63.6%、女性で73.0%となっている。女性のほうが回答率が高い。 さて、アンケートとは直接関係ないが、実は毎年新入生が入ると調査しているデータがある。実際の全体の男女人数だ。 今回はそのデータを帯グラフにしてみた。全体では女性の比率が高い年が多く、理数科ではこれまで男性が多かったものが、ついに今年は逆転した。 少なくとも富山高校において、理数科は男性が多い、というこれまでのジョーシキは崩れ去ったと言えるだろう。 |
▼あなたは普通科ですか?理数科ですか? | |||||||
実数は240名と40名で実比率は85.7%と14.3%。わずかに理数科のほうがアンケート協力率が高いが、誤差の範囲である。 性別や学科といった質問は、後々の比較分析で役に立つ場合が多いのだ。 |
▼富山高校を受験するにあたって、学力的にまわりからなんと言われましたか? | ||||||||||||||||
悲しいことに、「余裕だね」の回答者が半減したいっぽう、「奇跡よ起これ」の回答も大きく伸びてしまった。もっと勉強しなさい。 とりわけ、例年、男女別では男性がかなり「余裕だね」の割合が多くなっていた(去年は男性の25%が回答)のに対して、今年は1割にも満たない。 116期からの変化を見ると、普通科の入試倍率が年々低くなっているにもかかわらず、新入生の自信はどんどん低下しているのがわかる。 もっとも、倍率が高い場合は、不合格になった受験生(=ほとんど「奇跡よ起これ」だろう)が新入生ではなくなってしまうことも考慮しなければならないが。
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▼今年の入試問題に、ヒトコト。(自由回答) | ||||||||||||||||||||||
「難しかった」の割合が去年よりも上回ったほか、中でも数学への名指しが去年の23%から36%へと増えた。また、理科への名指しも比較的多い。 毎年シーソーゲームを繰り返すかに見えた難易度の変化だったが、予想に反して、今年も難しかったとの回答が圧倒的である。 そもそも試験は難しいのが当たり前であって、3人にひとりが「簡単」と答えた117期の試験が異常だっただけなのかもしれない。 特徴的な回答としては、「習っていない問題が出た」や「理科の問題訂正やめてくれ」といったものがあった。
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▼普通科240人、理数科40人が晴れて合格しました。合計280人中、あなた自身の予想順位はだいたい何番くらいでしょうか。本気で当ててみてください。 | |||||||||||||||||||||||||||
例年何名も登場する「1番」が今年はついにひとりになったほか、トップ1クラス分に当たる「1〜40番」が例年の半分の水準になってしまった。 個別の回答をトップから順に並べてみても、1、10、13、30、32、40と、上位はスカスカだ。 ただ、280番近辺の最下位層と答える割合が減ったため、全体の平均番数は理論値の140に対して+48.3とほぼ前年並みに落ち着いた。 実は、今年は質問文の最後を「正直なところをコッソリ教えてください」から「本気で当ててみてください」に変えている。 1番きざみの細かな番数まで答えてくれた新入生がやや増えたものの、意図通りに新入生のホンネを引き出すことはやはりできなかったようだ。 男女別では、去年に続いて男性諸君のまじめな回答ぶりと、女性諸君の遠慮がちな回答ぶりがうかがい知れる。 平均番数の推移は、117期が突出しているあたり、どうやら入試への評価が「簡単」か「難しい」かによって大きく影響されるようである。
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▼富山高校を志望校に選んだ決め手はなんでしたか?もしあれば、迷った高校も教えてください。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
「周囲のすすめ・縁故」が減った一方で、「近いこと・立地条件」が今回は回答率を増やした。 迷った高校では東が微増した一方で、中部が大幅に減らしている。そして、他の高校と迷わなかった新入生が増えているようだ。 いずみ高校がいきなり6人もいたのには驚いた。
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▼受験生としての勉強は何派でしたか? | |||||||||||||||||||
いまだ最大多数は塾派ではあるものの、年々、個人学習派が増加傾向にある。今後もこの流れが続けば逆転もあり得る話だ。 また、今年は新たに個人学習派と塾派それぞれの入試自己予想番数を集計してみた。個人学習派が大いに健闘していると言えるだろう。 もちろん、十分な学力があるからこそ塾に行かなくてよい、という場合も考えられるので、データの読み方には注意しよう。 塾や通信添削の内訳では、やはり育英が圧倒的である。また、少数ながらアルファ進学スクールと進研ゼミが上位に復活した。
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▼これから始まる高校生活で、あなたががんばる!ことを教えてください。(自由回答) | |||||||||||||||||||||||||
ホントは高校生らしさを引き出す質問のはずなのに、例年「勉強」と「部活」への集中が続いてしまっていたため、今年は「あなたはどんなことに情熱や努力を傾けたいと思っていますか?」から「あなたががんばる!ことを教えてください。」に変えてみた。 ところが見事に裏目に出てしまい、回答はますます「勉強」への一極集中が進んでしまう結果となった。「がんばる」がまずかったか。いかん。 もちろん勉強にがんばる高校生は美しいのだが、いろんな高校生がいることもまた美しいのである。 来年は「あなたは何に青春を捧げますか?」にするつもりなので、来年入学を目指す愛読者諸君は心得ておいてもらいたい。
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▼富校生は一日4時間の家庭学習が必要だ、とよく言われますが、正直なところ、あなた自身は、一日平均で何時間勉強すると思いますか? | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
グラフは見事な分散曲線を描いているが、前回初めて3時間を上回りった平均だが、再び割れてしまった。 過去との比較では、2時間未満の割合が年々減少傾向にある。その一方で、4時間以上の目標をクリアした新入生の割合や、5時間、6時間以上といったガリ勉層の割合も今回減らしている。 男女の比較では前年よりもその差は小さくなっている。
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▼入部を考えている部活動があれば、いくつでも書いてください。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
毎年強いバドミントン、バスケットボール、テニスに続いて、めずらしく吹奏楽が上位に食い込んできた。 といっても、実際にはこの新入生アンケートが実施される数日後に開催されるスプリングコンサート効果によって、吹奏楽部員は毎年のようにいちばん多くの新入部員を獲得することになっている。 なお、サッカーは単一回答が少なく、他と迷っている新入生が多いということである。勧誘活動に励もう。 今年は新たに男女別の集計をとってみた。男女に分かれる部にとっては重要な参考資料となろう。 吹奏楽は全員が女性であるが、男性諸君は物怖じしないように。数学部は3人の女性がエントリーである。 なお、悲観しないように気を付けていただきたいのだが、まだ部活を決めていない生徒も49名とたくさんいるのだ。 ましてや、アンケートに答えてくれなかった生徒も80人以上いるのだ。部員獲得の望みはある。
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▼あなたの春休みの予定をなにかひとつ教えてください。(自由回答) | ||||||||||||||||||||||||||||
驚くべきことに、「勉強・塾に行く」の回答が他を圧倒していちばんに多かった。これまでそのようなことはなかったのだ。 よって、今年の新入生はひまであることがうかがい知れる。 毎年、ディズニーランドとユニバーサルスタジオの得票数比較をやっているのだが、今年もやはりディズニーが圧勝。 ただ、USJは修学旅行の行き先になりやすいことを考慮すると、あんまり比較してもしょうがない気がしてきた。
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▼テロや核などの国際的な脅威に対して、日本は何をすべきでしょうか。(自由回答) | ||||||||||||||||||||||||||||
毎年実施している時事ネタ質問項目だが、今回はテーマが難しく、無回答がやや多くなった。 しかし、個別の回答を見るとみんなそれぞれに自分の意見を持っていることがわかり、たのもしくもある。 イラクという言葉はまったく出していないものの、人的・資金的支援など、それを強く意識した回答が圧倒的だった。 いい国になりたいものだ。
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▼カッコの中を、時代の先を読むするどい言葉で埋めてください。(自由回答) これからは( )の時代だ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
まず、去年のアンケートで「不景気だが株価上昇」と答えたキミには深い敬意を表したい。 去年の5月に7000円台で底を打った株価は、景気回復がなかなか本格化しない中でみるみる上昇し、1万1000円台にまで伸びてきた。 ぜひ、彼には今年の株価も予想してもらいたいものである。 さて、今年から「国際」に代わる「グローバル」という言葉が新入生の間に浸透してきた。 また、「ナノテクノロジー」や「中国」といった答えも、最近世の中をにぎわせているキーワードだ。 「情報化・IT」が根強いいっぽうで、新たに「紺のハイソックス」が登場してきたことにも注目したい。
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▼自宅でインターネットができますか?あなたはどのくらい利用していますか? | |||||||||||||
普及率が8割を超えたこともあって、今年からは、インターネット利用の頻度まで聞くことにした。 毎日のように利用している新入生が3割とは、なかなか多い印象である。ぜひともみんな富校の杜の読者になってもらいたいものだ。 また、今回は大胆にも、インターネットの利用状況と入試番数(自己申告だが)との関係を探ってみた。 帯グラフのうち、最上は番数40番まで、上位と下位はちょうど半分を境に41〜140番と141〜240番、最下は241番以下と答えた層である。 最上、上位、下位までは見事に成績上位者ほどインターネットの利用頻度が高いことを示している。 ただ反面、最下層を見ると、ネットにおぼれている新入生も多そうだ。インターネットとは上手につきあってもらいたい。 |
▼富山高校の非公式ホームページ「富校の杜」は見たことがありますか? | ||||||||||||||||
この質問もネット利用と同様に、今年からは見ている頻度も尋ねている。 週に何度も訪れる愛読者が25人もいてくれたことはうれしいが、見たことのある層全体からするとまだまだ増えてほしいところだ。 「見たことはない」の割合は43%にまで減ったが、高いインターネット普及率に対してはまだまだ浸透の余地はある。 なお、これらの数値はアンケート配布時点での回答であり、実際にはこのアンケートをきっかけにして富校の杜を訪れてくれる新入生も多いようだ。ありがとう。
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▼中学生の後輩のために、あなたが中学で得た教訓を残してください。(自由回答) | |||||||||||||
(グラフなし) |
119期が、120期を目指す受験生に贈る心の教訓。たくさんの中から抜粋しました。
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[アンケート末文]
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いかがでしたか。楽しんでいただけたでしょうか。
今年はついに管理人の幸之介が社会人。アンケートを配る新入生説明会の時には会社を休んで富山に帰省しました。
その後もちゃんと入学式までに編集できるか怪しかったのですが、非常にがんばりました。すみません、自分をほめすぎました。 アンケート配布作戦にご協力いただいた日記記者と読者のみなさま、まじめに答えてくださった多くの新入生、珍回答を寄せてくださった一部の新入生、温かく見守ってくださった教職員のみなさま、ありがとうございました! それでは去年に引き続き最後のおまけを。 |
▼決定!これが119期新入生の「良い子」「悪い子」「普通の子」!
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