118期新入生アンケート 2003年3月20日に行われた118期新入生説明会にて配布・回収。 各界から絶賛をいただいているアンケート企画も、今年で3度目を迎える。 アンケートの内容はさらに洗練されており、3年分のデータを活用すれば時代の流れを読みとることもできる。 今年の新入生の素顔に、そして現代の15歳の真相に迫る。じっくりと腰を据えて読んでいただきたい。 また、同様のアンケートを中部高校でも配布してしまおうという企画があったが、今年は日程が厳しく実現できなかった。 ご感想はこちらまで |
[過去のアンケート] 117期 新入生アンケート (2002年) 116期 新入生アンケート (2001年) |
118期 新入生説明会の日記記事 今年は富校の杜制作委員と読者有志の計6名でアンケート作戦を実行。完全配布を目指すも、一部の生徒には受け取っていただけなかった。回収率は前回を下回るものの、前々回は上回っている。 |
[アンケート前文]
新入生全体に対する回答率 70.4% / 配布枚数に対する回収率 71.6%? ※1.回答例に記す文言は、基本的に原文のままである。 ※2.集計や比率の数値は読者にやさしく適宜調整している。 |
▼あなたは男性ですか?女性ですか? | |||||||
最初のほうはできるだけカンタンな質問を用意しておくと、アンケートに答えやすくなり、全体の回答率が高くなるのだ。 118期生の実数は普通科の男女比99:141、理数科21:19で、合計120:160であり、ここ数年では女性比率がかなり高いほうだ。 今回のアンケートの回答率は男性で新入生全体の69.2%、女性で71.3%となっている。
|
▼あなたは普通科ですか?理数科ですか? | |||||||
実数は240名と40名で実比率は85.7%と14.3%。今年はやや理数科のほうが回答率が高くなった。 こういった、あまり単体としては面白みのない質問も、後々の比較分析で役に立つことがあるものなのだ。 |
▼富山高校を受験するにあたって、学力的にまわりからなんと言われましたか? | ||||||||||||||||
普通科の倍率が1.10と、比較的低かった今年の入試だが、受験生の心の余裕にはあまり結びつくことはなかったようだ。 「余裕だね」の割合が減った去年に引き続き、今年は「奇跡よ起これ」の割合が増加しているのが気になるところ。 試験への自信はもちろん、入学後の好スタートのためにも、受験生諸君には万全の学力で受験に臨んでもらいたいものである。 なお、左の入学期別グラフは、そのまま4月からの3〜1年生の回答としても見ていただくことができる。 男女別では、去年にも増して男性の余裕、女性のひかえめな回答が目立った。 女性の「余裕だね」がわずか5.8%とは何事であろうか。 実際に優秀な男性新入生が多いのか、それとも女性が遠慮して回答しているのか、どちらだろうか。
|
▼今年の入試問題に、ヒトコト。(自由回答) | |||||||||||||||||||||||||||||||
今年は数学理科の理系科目が難しかったとの答えが目立った。 とりわけ数学は本アンケートでも毎年名指しで批判の対象になっており、去年の「簡単すぎる」との批判を今年の県教委は素直に受け止めすぎたようだ。 過去3年分のグラフを見てもわかる通り、県教委は難易の加減をまったく知らないと言ってもよい。 このほかに特徴的だったのは、「出題の傾向が変わった」との指摘と、英語のリスニングへのとまどいだ。 リスニングについては当掲示板でも話題になり、「新傾向で難しかった」や「流れた音楽が邪魔」などの声が多かった。
|
▼普通科240人、理数科40人が晴れて合格しました。合計280人中、あなた自身の予想順位はだいたい何番くらいでしょうか。正直なところをコッソリ教えてください。 | ||||||||||||||||||||||||||||||
今年の「1番」は2名と過去最低で心細い。「280番」は23名と平均的だが、「279番」も13名と多かったのが気になるところだ。 理数科の回答も、わずかずつではあるが年を追うごとに下がっている。もっとがんばろう。 平均値は理論値の140に対して+48.8と、去年(+35.5)より上回った。難しかった入試問題が影響しているものと思われる。 今回初めて男女別の集計を行ってみたが、男性諸君は実にまじめに回答していることがわかった。 各段階にきれいに分散しているではないか。これに対して、女性は下位に偏りすぎである。 せっかく「正直なところを」と書いているのにまったくもう。
|
▼富山高校を志望校に選んだ決め手はなんでしたか?もしあれば、迷った高校も教えてください。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
「近い」「学力」「周囲のすすめ」「校風」が、4大志望理由となっている。 特に対中部高校では校風が、対東高校では近さがその理由として選ばれやすいようだ。 また、下位の回答では「教師陣」や「中部がイヤ」などが今年登場した新たな種別である。
|
▼受験生としての勉強は何派でしたか? | |||||||||||||||||||
個人学習と塾が圧倒的だ。去年との比較では個人学習派が増えた一方、塾派と通信添削派が減少している。 この質問項目は、長期にわたって継続することで興味深いデータになっていくことだろう。 個別の塾や添削については、やはり育英が多数を占めた。 去年は塾名まで答えてくれた新入生は比較的少なかったのだが、今年は育英との回答が大幅に増えている。 ひょっとすると育英内部で、富校の杜での宣伝効果を狙った通達でもあったのだろうか? なお、小数の集計値ではあるが、「教育センター学習塾」との回答が姿を消した一方、「アカデミア」が新たにランクイン。 また、チャレンジと進研ゼミは今年はランク外となっている。
|
▼これから始まる高校生活で、あなたはどんなことに情熱や努力を傾けたいと思っていますか?(自由回答) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
「勉強」と「部活」への集中が進んでしまい、回答にバラエティがなくなってしまった。来年は質問文を変える必要があるかもしれない。 今年は「語学」を挙げる新入生が登場した。NOVAをはじめとした英会話学校ブームの影響だろうか。 また、「全部」などのよくばりな新入生が一気に増えた点も注目したい。まあ、元気いっぱいなのはいいことだろう。
|
▼富校生は一日4時間の家庭学習が必要だ、とよく言われますが、正直なところ、あなた自身は、一日平均で何時間勉強すると思いますか? | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||
全体平均は新入生アンケート史上初めて3時間を上回った(前回は2時間59分)ほか、4時間をクリアした割合は33.0%と去年と同じ水準であった。 また、今回は男女の差がより明確になった。平均値で40分もの差が出ており、男女別のグラフでも2時間以下の割合が歴然としている。 普通科と理数科の差も40分を超えた一方、前問で「勉強に情熱を傾ける」と答えた生徒の平均は全体平均とまったく変わらない。 短い時間の中でもしっかり集中して勉強してくれればいいのだが。
|
▼入部を考えている部活動があれば、いくつでも書いてください。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
今年から「いくつでも書いてください」という形式にしたところ、複数の候補を書いてくれる新入生が増えた。 ただし、実際にひとりが複数の部に入ることは難しいため、グラフでは「単一の部活動だけを書いた回答」を別の色で示した。 こちらは、ほぼ入部が確実な人数として考えてもいいだろう。 逆に、複数回答の割合が多い部では、新入生の心をうまくキャッチしないと、他の部に流れてしまう危険が多いかもしれない。 これまで最高の人気を誇ってきたバスケットボール部だが、今年は例年より人数を減らしている。 その反面、ソフトテニス部とバドミントン部の躍進はめざましいものがある。
|
▼あなたの春休みの予定をなにかひとつ教えてください。(自由回答) | |||||||||||||||||||||||||||||||
今年の新入生は「旅行・レジャー」の割合が高くなった。なお、ディズニー5人に対してUSJは2人だった。 「お花見」との回答がなくなったのは、今回のアンケート実施が3月20日と比較的早い時期だったためか。 また、「ゲーム」との回答が例年に比べて増えている。
|
▼イラク情勢について、アメリカのブッシュ大統領に何かヒトコトお願いします。(自由回答) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
このアンケートの実施はまさにアメリカが最後通告の期限として設定した3月20日。この日の10:00に期限が切れ、まもなく攻撃が開始された。 新聞の世論調査でも6割が「反対」となっており本アンケートの結果ともほぼ一致するが、「賛成」に関しては世論調査の3割に対して本アンケートでは1割未満と大きな差が現れた。
|
▼カッコの中を、時代の先を読むするどい言葉で埋めてください。(自由回答) これからは( )の時代だ | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
去年までの「自由な言葉で」から、今年は「時代の先を読むするどい言葉で」と質問文を変えたところ、若干無回答が増えたものの、全体としては具体的でバラエティに富む回答が得られた。 この質問では、「わたし・わたしたち」をはじめとした各分類の割合よりも、むしろ個別回答の内容に注目していただきたい。 「富山高校」との回答が多くなったほか、「戦争」「鉄腕アトム」「中国」といった時代を反映した答えも複数あった。
|
▼自宅でインターネットができますか?(携帯電話やPHSなどは除く) | ||||||||||
ついに富校生の家庭ネット普及率も8割に達した。来年からは、どのくらいの頻度でネットを利用しているかを聞いていきたいと考えている。 いまだネットにつながっていない富校生諸君は、周りから取り残されたりしないように、教室のパソコンを積極的に利用してもらいたいものだ。 |
▼富山高校の非公式ホームページ「富校の杜」は見たことがありますか? | ||||||||||
去年の35.3%から大幅にアップしたことはうれしい限りである。 しかし、自宅でネットができるにもかかわらず見たことがない新入生もまだまだ多く、受験生を全力でサポートする富校の杜としてはさらなる普及に努めなければならない。 なお、これらの数値はアンケート配布時点での回答であり、実際にはこのアンケートをきっかけにして富校の杜を訪れてくれる新入生も多いようだ。ありがとう。
|
▼来年の受験生に、何かヒトコトお願いします。(自由回答) | ||||
(グラフなし) |
118期が、119期を目指す受験生に送る愛のメッセージ。
|
[アンケート末文]
|
いかがでしたか。楽しんでいただけたでしょうか。
今年は管理人の幸之介の大学卒業・新社会人という時期に重なったこともあって、編集・掲載が遅くなってしまいました。
来年以降はできるだけ3月中か、4月の早い段階で掲載できる体制作りに努めていきたいと思います。 アンケート配布作戦にご協力いただいた読者のかた、まじめに答えてくださった多くの新入生、珍回答を寄せてくださった一部の新入生、温かく見守ってくださった教職員のみなさま、ありがとうございました! それでは去年に引き続き最後のおまけを。 |
▼決定!これが118期新入生の「良い子」「悪い子」「普通の子」!
|
おしまい!最後までお読みいただき、ありがとうございました! 次なる原動力、そしてさらなるアンケートの向上のため、ご感想をぜひお寄せくださいませ〜! 掲示板でのご感想 → とみこう掲示板 |
[過去のアンケート] 117期 新入生アンケート (2002年) 116期 新入生アンケート (2001年) |