117期新入生アンケート 2002年3月25日に行われた117期新入生説明会にて配布・回収。 去年に引き続き、いや、去年に勝る気合いを持ってわれわれはアンケート企画を敢行した。 2回目という事で、アンケートの内容も洗練されており、去年のデータとの比較分析にも期待してもらいたい。 今年の新入生の素顔に、そして現代の15歳の真相に迫る。じっくりと腰を据えて読んでいただきたい。 ご感想はこちらまで |
[過去のアンケート] 116期 新入生アンケート (2001年) |
117期 新入生説明会の日記記事 今年は富校の杜制作委員と読者有志の計7名でアンケート作戦を実行。配布漏れもなく、回収率も向上した。 なお、回答例に記す文言は、基本的に原文のままである。 |
[アンケート前文]
新入生全体に対する回答率 77.9% / 配布枚数に対する回収率 77.9% |
▼あなたは男性ですか?女性ですか? | |||||||
アンケートの定石。最初はカンタンな質問に答えてもらい、その後のテンポよい回答をうながす。 なお、実数は普通科の男女比124:116、理数科23:17で、合計147:133である。実比率は52.5%:47.5%なので、調査の精度の高さが知れる。 もしくは、性別による回答率の差はない、という結論も出せる。 |
▼あなたは普通科ですか?理数科ですか? | |||||||
こちらの実数は240名と40名で実比率は85.7%と14.3%。やや普通科のほうが回答率が高くなった。 こんなところでは一喜一憂できないので、さっさと次の質問項目へ行こう。 |
▼富山高校を受験するにあたって、学力的にまわりからなんと言われましたか? | ||||||||||||||||
本当はこの質問を新入生だけではなく、富山高校の受験生全体にしたいところである。 おそらく、涙をのんだ不合格者の多くは「奇跡よ起これ」に該当するのではないか。 今年は「余裕だね」の割合が去年の21.0%に比べて大きく落ち込んだことが心細い。 ぜひとも「余裕だね」と言われるくらいに自信を持って試験を受けられるように、中学生は勉強に励んでもらいたい。 普通科と理数科で大きな差は見られなかったが、やはりというか、女性はややひかえめな回答になるようである。 |
▼今年の入試問題に、ヒトコト。(自由回答) | |||||||||||||||||||||||||||||||
去年とは打って変わって簡単だった今年の入試問題。 中でも去年は3人にひとりが名指しで難しかったと答えた数学の難易度に対する評価の豹変ぶりはすさまじいものがある。 教育委員会は加減というものを知らないのだろうか。ちなみに全国的には学校独自の入試問題を認める流れがでてきているが・・・。 |
▼普通科240人、理数科40人が晴れて合格しました。合計280人中、あなた自身の予想順位はだいたい何番くらいでしょうか。正直なところをコッソリ教えてください。 | ||||||||||||||||||||||||||||||
5名が「1番」と書いているのは心強いが、すべて普通科で、内2名が女の子であることは驚きである。ちなみに「280番」は21名。 理論的な平均値140番からの乖離は+35.5であり、去年の+53.2(平均193.2番)に比べると新入生の自信の強さがうかがえる。 これは当然、今年の入試問題が簡単だったことによるものだろう。 |
▼受験校を決めるとき、ほかの高校と迷いましたか?決め手はなんでしたか? | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
やはり富山中部や富山東と迷う受験生は多い。しかし、迷ったうえで富山高校を選んだ決め手には両校で大きな違いが見られた。 すなわち、富山東と迷った受験生ではその地理的な不便さが敬遠されると共に、富山高校へのあこがれが最終的な決断につながっている。 また、富山中部と迷った受験生では校風が最多の答えとなったほか、友達と答えた受験生も多い。 これは、各中学それぞれに親富山派と親中部派の伝統が根付いていることを反映している。 さらに、今年のキーワード「スーパーサイエンスハイスクール」を挙げた新入生が多い点にも注目したい。 あと、もっと「富校の杜」って書いてください。 |
▼受験生としての勉強は何派でしたか?塾や通信添削の方は、どこでしたか? | |||||||||||||||||||
今回初の質問項目。 塾派が多い!富山高校が公式に行う学習生活実態調査でも同様の質問があるが、10年前、20年前のデータなどと比較してみたいものである。 具体的な塾の名前まで答えてくれた新入生は少ないが、その中では育英がダントツでトップだった。 また、塾と通信添削のかけもちなど、複数に○をつけた新入生もいた。 |
▼これから始まる富校生活で、あなたがいちばん情熱や努力を傾けたいことはなんですか?(自由回答) | |||||||||||||||||||||||||
勉強と部活が去年に引き続き人気である。 一方で恋愛を挙げた新入生が去年よりも増えたほか、行事関係の回答もずいぶんと多くなった。 来年以降、さらにバラエティに富む回答に期待したいものだ。 |
▼富校生は一日4時間の家庭学習が必要だ、とよく言われますが、正直なところ、あなた自身は、一日平均で何時間勉強すると思いますか? | |||||||||||||||||||||||||||
4時間に届かないのはしかたがない。 むしろ、4時間の富校公式基準をクリアした新入生が去年の17.9%から33.0%に向上していることを評価したい。 これにともない、全体平均も15分伸びている。 この原因は、疑いの余地なく、今年の新入生説明会の中で富校教員団が例年にない気合いの入れようで学習の啓発をしたためである。 教員団の作戦は見事に功を奏したといってよい。 去年は理数科よりも普通科の方が勉強時間が長かったが、今年はその逆であり、あまり学科による差はないのかも知れない。 また、男女別では男性3時間05分に対して女性2時間51分。5時間以上と答えた17人のうち13人が男性であり、男性のガリ勉ぶりがうかがえる。 なお、前問で勉強に「いちばん情熱や努力を傾けたい」とした新入生でも平均は3時間16分と、大したことはない。 |
▼部活はどうするか決めていますか? 入部の有力候補があれば、教えてください。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
部活を決めている新入生の割合は去年よりややダウン。すべては入学後の部員争奪戦にかかっている。 バスケットボール部は依然として強い。富山高校を選んだ決め手としてバスケ部を挙げている生徒もおり、去年に引き続き有力候補2連覇を達成。 一方で吹奏楽部は去年の10人から3人へと大幅に減らしている。最終的な部員数はともかく、中学での楽器経験者は少ないと見るべきかも知れない。 このほかバレー部や剣道部が伸ばしている一方、サッカー、卓球が減らしている。 |
▼あなたの春休みの予定をなにかひとつ教えてください。(自由回答) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||
春休みの予定を「カンタンに」から「なにかひとつ」に質問を変えたところ、具体的な回答が多くなった。 ユニバーサルスタジオがひとりだったのに対して、ディズニーランドとディズニーシーが合わせて10票を獲得。勝負あった。 なお、去年は8人もいた「掃除・部屋の片づけ」を挙げる新入生はいなくなった。 |
▼自分のケータイを持っていますか?そのケータイ会社を選んだ理由は? | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ケータイを持っている割合はこの一年で39.0%から65.6%へと激増。まさにこの世代はケータイ最前線といった感がある。 そんな中でシェアを伸ばしたのがNTTドコモとJ-PHONEだが、その理由を探ってみると、両者にはいくぶんかの違いが見られた。 ドコモを選んだ理由のほとんどが家族割引であるのに対して、J-PHONEはメールの安さや写メールなど、実用面での理由が比較的多いのだ。 それにしても、ひと昔前までケータイといえばすべて子供がその厳しい目で選んでいたものだが、いまや子供がケータイを買うときには親がすでに持っており、家族割引が最優先要因。 子供の選択権は剥奪されてしまったようだ。なかなかシェア争いしにくい市場になってしまったと言えよう。 そういう意味で、最近のドコモがCMで、機能ではなく「家族のケータイ」をアピールしているのは、トップシェア企業として実に効果的なのかもしれない。 |
▼疑惑が持たれた社民党の辻元清美さんについてなにかヒトコト。(自由回答) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
疑惑が浮上したのが3月20日、このアンケートを行ったのが25日、議員を辞職したのが翌26日である。 まさに辞職直前のタイムリーなネタであった。 その後、国会全体が疑惑の総合商社であることが判明していくわけだが・・・。 |
▼カッコの中を、自由な言葉で埋めてください。 これからは( )の時代だ | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
今年の分析に先立って、まずは去年の最優秀予言者を表彰したい。それは「値下げ」と書いたキミだ! 当時、せいぜい吉野屋がキャンペーンで一時的に250円、マイラインで電話代が安くなると予告される程度であった。 しかしその後、吉野屋に続いて外食産業がこぞって280円前後の攻防を繰り広げたほか、マイラインも8.8円の日本テレコム宣言を皮切りに怒濤の値下げ合戦。 さらにYahoo!BBがまさかの格安ADSLで日本の通信業界を大混乱に陥れ、ファッションではユニクロブームに火がつき、発泡酒でも10円の差でつばぜり合いが行われるなど、まさにデフレ経済元年。 「値下げ」を表彰せずしていったい誰を表彰しようというのか!すばらしい先見の明に惜しみない拍手を送りたい。 さて、今年は政治・経済関連の意見が大幅に増えるなど、去年よりも賢そうな意見が増えた。 来年のこの場で表彰されるのは誰なのか。早くも期待に胸が膨らむところだ。 |
▼自宅でインターネットができますか?(携帯電話やPHSなどは除く) | ||||||||||
去年の65.6%からやや向上した。ケータイに比べるとその普及率の伸びはゆるやかなようだ。 残る3割のインターネット非接続家庭の新入生はかわいそうである。ぜひともデジタルディバイドから抜け出してもらいたい。 富山高校はデジタルディバイドを解消するための環境を提供してはくれないのだから・・・。 |
▼富山高校の非公式ホームページ「富校の杜」は見たことがありますか? | ||||||||||
なんと去年の38.5%からわずかにダウン。インターネット自体の普及率が伸びているにもかかわらず・・・。ショックだ。 これから受験する中学生諸君に置いては、校内や塾内での「富校の杜」普及活動に励んでいただければ幸いである。 また、進路指導に当たる中学や塾の先生方にも期待したい。 うーむ、他人まかせだな。富校の杜もさらなる充実を目指してがんばります。 |
[アンケート末文]
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いかがでしたか。楽しんでいただけたでしょうか。
去年との比較ができた分、今回はより楽しく集計や執筆をすることができました。
これからも回を重ねるごとにアンケートの質を向上させていきたいと思います。 アンケート配布作戦にご協力いただいた読者おふたり、まじめに答えてくださった多くの新入生、珍回答を寄せてくださった一部の新入生、温かく見守ってくださった教職員のみなさま、ありがとうございました! それでは去年に引き続き最後のおまけを。 |
▼決定!これが117期新入生の「良い子」「悪い子」「普通の子」!
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おしまい!最後までお読みいただき、ありがとうございました! 次なる原動力、そしてさらなるアンケートの向上のため、ご感想をぜひお寄せくださいませ〜! 掲示板でのご感想 → とみこう掲示板 |
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